画力がなくても、基本の絵からバリエーションを増やす方法(黒猫コタツ編)

コタツの中で至福の時を過ごす黒猫の図
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絵のバリエーションを増やすのは、簡単なようで難しい

猫イラストの種類を増やすことが日課になりつつある今日この頃。同じ表情とポーズではさすがに飽きてきたので、バリエーションを増やしてみることにしました。

もうすぐ冬だし、猫といえば……そう、コタツ! さっそくコタツバージョンを作ってみることに。

今回は元となる絵(黒猫)があるので、それをいじってアイデアを膨らませつつ、ラフ図を描いてみたいと思います。元絵はこちら。黒猫さん、抱っこバージョンです。

黒猫のイラスト

ソフトはいつものように、Artrage(アートレイジ)を使っていきます。以下のキャプチャはPC版のものですが、これはWindowsタブレット版とまったく同じソフトです。ちょっと手数はかかるものの、iPad版でもできます。

とりあえず、思いついたアイデアを実行する

テーマは猫とコタツと決まったものの、詳細は未定。そもそも猫を飼ってないので、猫がどんなポーズでコタツに納まっているものかもわかりません。

とりあえず、猫に布団をかぶせてみます。それから不要な下半身を削除し、猫の手を香箱座りにするため横向きに描き換えてみます。布団など新規で描き加える要素の色で悩む必要はありません。目に付いた色で適当に塗ります。

ラフ図なので、手振れ補正機能は使いません。むしろ線が補正されるとアイデアは萎んでしまうので、ガタガタの線でも気にせず描いていきます。

猫イラストアレンジの図

バランスがおかしい箇所を修正する

手と胴体に距離がありすぎるような気がします。もっと間隔を詰めても良さそうです。それからどうにも猫が布団の中にいるように見えません。

この2点を修正していきます。

バランスがおかしい箇所を別レイヤーに分けて動かす

猫の頭部をカットし、新規レイヤーとして貼り付けます。選択ツールを使っていますが、これもかなりざっくりした選択です。多少輪郭線が切れても気にしないでいきます。

猫絵ラフ図の作り方

頭と体にレイヤーを分けました。これで頭だけ動かせます。もう少し体に向かって移動し、胴体との距離を縮めます。ついでに、いらなさそうな尻尾と体の下部も削除しました。

黒猫ラフ図作成途中の図

写真やイラストを参考に、現実にそぐわない箇所を直す

今回描いているのはデフォルメされた猫なので、実物がどうであるかはあまり気にしません。けれども、コタツに入っているように見えない=現実から大きく剥離している箇所は修正します。

Googleで「猫 コタツ」と画像検索します。イメージは、写真とイラストの両方を見るようにします。あくまで、「ははーん、こういう感じなのね」とわかれば十分。そのイメージを忘れないうちにラフ図へ戻ります。

イメージから得た絵のポイントは2つ。

●布団は縁取りがあるとそれらしく見える
●猫は顔を出しているので、布団の縁は肩にかかり、あとは頭部に隠れて見えなくなる

さっそく布団に縁取りを配置しました。併せて、猫の位置・肩のラインを修正。うん、いっきにらしくなりました。

炬燵に入った黒猫の図

表情を作り、描きたい絵のイメージへと近づけていく

形としてのイメージはできたので、ここから先は雰囲気を作っていきます。

コタツでくつろぐ猫が、「はわわ~。いい気持ち」という顔をしているイラストにしたいと思います。

イメージ1:「うむ、結構なコタツですな」とコタツでぬくぬくしている猫

コタツと猫イラスト1

これはこれでいいけれど、もう少し「はわわ~」となっている方が好みかも。テイク2!

イメージ2:あまりの気持ち良さに、舌をしまい忘れてしまった猫

コタツと猫イラスト2

我ながら、猫好きのツボを突いているイラストだと思いますw でも、もう一声欲しいかな……。では最後、テイク3行きます!

イメージ3:コタツの中で熟睡し、よだれを垂らしている猫

コタツの中で至福の時を過ごす黒猫の図

頭を傾けてみました。うん、これくらい溶けているといい感じです。

こんな感じで、自分の中にある絵のイメージへ少しずつ近づけていきます。この作り方だと、さほど画力を必要としないので絵が苦手な人でもバリエーションを作れると思います。

ちなみに、1枚のキャンバスに3枚まとめて描いたので、仕上がりはこんな感じです。

黒猫コタツのラフ図まとめ

ラフ図がここまで仕上がっていれば、絵は半分以上できたようなもの。あとはコタツの形を整えて、きれいな線で清書すればあっという間にできあがりです。

(追記)
このラフ図を清書してイラストに仕上げるまでのメイキング記事を追加しました。

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