遠くへ旅に出なくても、近所でスケッチ旅行気分♪
いきなり旅スケッチへ出かけても挫折する
絵が上達したら、風光明媚な土地へスケッチをしに出かけてみたい。絵を描いている人のあこがれですよね。
でもわざわざお金をかけて、遠出をする必要はありません。あなたのご近所だけでも十分楽しめます。
それに、知らない土地でのスケッチはなにかと神経を使うもの。
ここはスケッチができるほど混んでいないだろうか、そばにトイレはあるだろうか、ゆっくり絵を仕上げられるカフェは近くにあるだろうか、などなど。
私も絵を描き始めて間もない頃、旅スケッチをしようと沖縄へ行ったことがあります。でも結局周囲の目が気になってしまい、描いたものといえば飛行機の中でのこの1枚だけでした。あぁ、もったいない。

スケッチデビューは家のそばで
というわけで。いつかは旅スケッチに出かけたいという方も、まずはご近所でのスケッチデビューをおすすめいたします。
散歩のお供に、スケッチブックと鉛筆を持って出かけましょう。スケッチブックは荷物にならない、小型のものでかまいません。たったこれだけで、ただのお散歩タイムが素敵なアートタイムへと早変わり♪
普段は気にしなかった、道端の草花に目を向けてみてください。たとえ雑草の花であったとしても、スケッチのモチーフとしてながめると魅力的に見えるから不思議です。

「あの植物はなんて名前だろう? あのつぼみはどんな花が咲くのだろう?」
植物たちの名前を見つけるのも、ひそかな楽しみになります。
公園スケッチを楽しむコツ
初心者に最適なのは設備が充実している公園
家のそばの通りでは描くのが難しいという方には、公園の花壇がおすすめです。

公園にはベンチやトイレもあるので、休憩したいときも安心♪ 少し大きい公園だと飲み物の自販機や売店があるので、少し腰を据えて描くこともできます。
スケッチは意外と体力を消耗します。最低限、近くにベンチはほしいところですね。
公園で描くデメリットと言えば、人通りが多いこと。人の邪魔にならない場所で描いても、少なからず人通りはあります。なにを描いているのか気になって、さりげなく後ろを素通りする方も意外と多い(笑)。
スケッチは時短でサクっと切り上げる
私はいつも30分~1時間足らずでサクッと描いて終わりにします。
細部を描き込んでいると、一時間なんてあっという間。こまめに時計を見たり、携帯のアラームをかけるなどして、やりすぎにはご注意を。1時間もしゃがんでいると、かなり足腰にきます。
特に初めの頃は、思っていたよりだいぶ時間がかかるケースが多いです。

せっかくのスケッチに色をつけたい、と思われる方もきっといますよね。
iPadなどのタブレットをお持ちなら、少し荷物が増えますが、持参してみるのもいいかも。完成したスケッチの写真を撮って、お絵かきアプリで色を塗ることができます。
このサザンカは、家でじっくり着色したものです。パソコンによるデジタル水彩画です。

色を4層以上は重ねたでしょうか。完成まで数日ほどかかっています。
一方で、スケッチから着色までサクっと30分で仕上げた絵もあります。冬の公園にiPadを持って行って、凍えそうになりながら描き上げました(^^ゞ

使える時間にあわせて、サクっとスケッチ、じっくり着色、お好みの描き方で楽しめます。
野外スケッチではモチーフの写真を忘れずに撮影
おっと。スケッチの現場を去る前に、モチーフとした対象の写真を撮っておいてくださいね。
写真さえあれば、スケッチが途中でもあとで続きを描けます。着色する際もこの写真を参考にしながら塗ることになります。
赤いものなど、色によっては写真で大きく映りが変わってしまう場合も。写真に撮るとしても、できるだけ本物の色は目に焼き付けておきます。
タブレットがあれば、実物を見ながらお絵かきアプリで色見本一式を作っておくと便利です。
おいしいご褒美がスケッチの充実感を深めてくれる
公園でスケッチを終えると、私もいつも園内のパン屋さんへ向かいます。そして焼き立てのマークがついているパンをひとつだけ買って、家路をたどります。
まだほんのり温かいご褒美パンを頬張りながら、一仕事終えた公園をながめつつ歩いていく。変わりつつある季節をながめて、次はあの花を描こうかなと思いをめぐらす。普段の散歩にほんのひと工夫しただけなのに、とても深い充実感を得られます。
もっと優雅に締めくくりたいという方は、ぜひご近所のカフェを探してみてください。あまり混んでいなくて、ゆったり過ごせる雰囲気のお店がおすすめです。

時間に余裕があれば、店内のおしゃれな小物を描いてみるのも素敵ですね。
絵は趣味で、それもまだ駆け出しなのに。まるで芸術家のような気分を体験できます。