完成したイラストをPNG形式に書き出します
「インクペンで簡単なイラストを描こう②色を塗る」の続きです。
キャンバスを絵に合わせる(※PCフル機能版のみ)
切り取り範囲を選択する
今回は特にキャンバスサイズを決めずに絵を描きました。そのため、こんな感じで余白が広がってしまってる方もいると思います。

そこで、キャンバスを切り取って余白を削除することにします。まずは切り取りたい範囲を指定します。ツールピッカーにある「選択範囲」をクリックします。

ツールピッカーの左上にある「設定」を開きます。

選択形状を「長方形」にします。

ドラッグすると、選択範囲を示す長方形を配置できます。長方形の大きさは、絵がすっぽり入って少し余白があるくらいにします。

メニューの「編集」の中にある「選択範囲でトリミング」をクリックします。選択範囲でキャンバスが切り取られます。


キャンバス切り取りのないArtrage LiteやiPad版は?
Artrage Liteについては、キャンバスサイズを数値で指定して切り取る機能があります。メニューの「編集」の中にある「キャンバスを切り取る/広げる」がそうです。絵の再配置位置も決められます。
iPad・Android版はキャンバス作成後のサイズ変更ができません。新規ファイル作成時であれば、キャンバスサイズを数値で指定できます。
ファイルを保存する
PTGファイル(※ArtRage専用形式)として保存する
最後にファイルを保存しましょう。メニューの「ファイル」の中にある「作品を保存」を選択します。

保存先を指定し、ファイル名を入力します。最後に「OK」をクリックして保存を完了します。

Artrageで描いた絵のの保存形式は、Artrage作品(拡張子「.ptg」)です。この形式で保存すると、絵の具の厚みやレイヤーの表示状態などすべての情報が保持されます。

しかしこの形式のままでは、友達や家族に見てもらったり、SNSに投稿することができません。そこでJPEGやPNGなど一般的な形式で書き出します。Photoshop形式(.psd)へも書き出しが可能です。
PNGファイルとして出力する
今回はイラストデータの定番形式、PNGファイルとして保存してみましょう。
メニューの「ファイル」の中にある「画像をエクスポート」を選択します。

保存先を指定して、ファイル名を入力するところまでは先ほどと同じです。
次に「ファイルの種類」をクリックし、「PNG Image(*.png)」を選択します。あとは「保存」をクリックして完了です。

PNGファイルの背景は透明にできないの?
キャンバスの背景色は、画像のエクスポートでもそのまま反映されます。背景が透過されたPNGファイルを作成するには、あらかじめキャンバスの背景色を透明にしておく必要があります。
エクスポートをキャンセルして、作業画面に戻ります。メニューの「表示」の中にある「キャンバス設定」をクリックします。「不透明度」を「0%」にした上でエクスポートすれば、背景が透明のPNGとして出力されます。
補足:手ぶれ補正機能の使い方
手ぶれ補正機能とは
ペンを動かしたときの揺れが芯先に伝わることで、線がガタつく”手ぶれ”が生じます。この手ぶれをおさえ、線のガタつきを強制するのが手ぶれ補正機能です。
手振れ補正を使えば、こんな感じでキレイな線画が描けます。ただし、使いこなせるまでに少々慣れが必要です(おそらく数日以上はかかります)。

手ぶれ補正の設定
Artrageには多数のペイントツールがありますが、手ぶれ補正を使えるツールは2つ。「インクペン」と「鉛筆」です。どちらかのツールを選んだ状態で「設定」を開いてみましょう。
「滑らかさ」の値が手ぶれ補正の強さを決めます。


手ぶれ補正を有効にして描いてみる
試しにインクペンで、手ぶれ補正を有効にして描いてみましょう。
これまで「0%」としてきた「滑らかさ」を「80%」にします。それで描いてみてください。線がクルっと丸まってしまうようでしたら、もう少し値を小さくしてまた描いてみてください。いかがでしょうか。最初は感覚がつかみにくいと思います。


描く線に応じて、滑らかさの値はその都度調整します。手ぶれ補正は、長い線には弱く、短い線には強くかかるという特徴があります。
私も長い線(顔や髪など)を描くときは、手振れ補正を強めにかけています。80%以上かけることも。でもあんまりやりすぎると線が丸まってしまうので、その都度適性値を探っています。
コツは厳密に描こう・なぞろうとしないこと。特に髪を清書するとき、カーブをきれいになぞりたくなるものの、2・3mmのずれは目をつぶっています。少し遠目に見て、全体のバランスがおかしくなければそれでOKです(^^)