絵心ゼロでも大丈夫!時間さえかければ描ける、直感的なスケッチ法
植物画スケッチ法を参考に、もっとやさしい初心者向きの描き方を
花スケッチの伝統的な描き方に興味がある方は、「植物画」と名の付いた本をぜひ一度手にとってみてください。
写真がない時代の記録用として発達してきた植物画は、花びらの描き方ひとつとっても芸術的な美しさがあります。花の描き方がある程度公式化されており、水彩画の花スケッチではさほど重視していない基点の取り方、複雑なバラの花びらの描き方が細かく出ています。
この1ヶ月の模写練習本は「はじめてでも美しく描ける植物画レッスン」(高橋京子著)でした。
写真がない時代の記録用として発展したという植物画。その精密さは驚くべきもの。細かいシベの本数を正確に、花弁の細かい筋も省略なしで見たままに。すごいなぁ#本 #スケッチ pic.twitter.com/35hXRS3xJb
— パソコン絵画でちいさなお絵描き (@tiisanaoekaki) 2018年4月9日
でも公式に沿ってきっちり描くのが感覚的に苦手、という方にはあまり向かないかもしれません。実は私もその口だったりします(^^ゞ
私が目指す花スケッチは植物画ほどかっちりしたものではありません。もう少し自由に自分の直感を使って描いてみたいと思いました。
そこで自分が描きやすいようにアレンジする中で生まれたのが、今回ご紹介するスケッチ法です。
お散歩ついでに優雅な花スケッチを楽しむ「小さな花スケッチ」
小さな花スケッチとは
この直感スケッチは、散歩中に見つけた小さなお花をスケッチしたくて考えたものです。こんな手乗りサイズのスケッチブックに、1本~3本程度の花を描いています。
散歩のついでに短時間でさくっとスケッチしたい。そんな方におすすめです。
直感スケッチ法は絵が苦手な方用に、かなりがっちりと足場(アタリや補助線など)を組んでいきます。この足場は本番用の線を描くための目印となるものです。
足場を組むのに時間がかかる分、手早くは描けません。そのかわりしっかり全体が見えてから本描きするので、コツコツ続ければ必ず完成にたどりつけます。”いそばがまわれ”式のスケッチ法です。
このスケッチ法で1本の花を描くのに、30分~1時間程度かかると思います。
え、そんなに?と思われますよね。でもスケッチは集中しているとあっという間。今回のような小さなスケッチでも、描く人のレベルや花の難易度によって1時間以上かかることも珍しくはありません。
慣れるにつれて所要時間は少しずつ短くなっていきます。また根気さえあれば、鉢植えのような大きな花も描けます。
お散歩スケッチに必要な物
手乗りサイズのスケッチブックまたはクロッキー帳
スケッチは実寸(花の実際の大きさをそのまま写しとる)で行います。今回は小さなお花がモチーフなので、小さなスケッチブックでかまいません。芯ホルダーと一緒にカバンへ入れていくと、いつでもどこでもスケッチが楽しめます。
マルマンのクロッキー帳もおすすめです。絵の上手い下手に関わらず、鉛筆を走らせるだけで手書きの気持ち良さを感じられます。私のお絵描きデビューもこの紙でした。
もちろんおうちにあるより大きなサイズの紙でもかまいませんし、鉛筆で書きやすければノートでもOK。試し描きして、芯が滑らないかだけ確認してください。
2mmの芯ホルダーは鉛筆
ホルダーに鉛筆を芯だけにしたものを入れて使います。ホルダー内に芯を収納できるので、そのままぽいっとカバンの中に入れても汚れないというメリットがあります。
鉛筆でもかまわないのですが、芯ホルダーの方が削りが楽で、芯先もギンギンにとがらせることができます。この芯先の状態ひとつで、スケッチの難易度が大きく変わります。
芯ホルダーは文具店で入手できます。大きな文具店だと製図コーナーですね。私はステッドラー社のプラスチック製を使ってます。少々安っぽい作りですが軽くて持ちやすいので(^^ゞ 対応する芯の太さは2mmです。
芯は元々1本ついてるものを使い終わったら、別売りの芯を入れます。私は筆圧が弱いこともあって、硬めの2H芯を愛用しています。
メガネまたはコンタクト(※目の悪い方のみ)
実は私、視力が0.1以下なんです。近視なので普段の生活はメガネなしで問題ないものの、スケッチだけはだめ。裸眼だと花のしべなど細部がぼやけて見えません。目が悪い方は念のため、メガネまたはコンタクトを用意したほうがいいかもしれません。
コンパクトチェア(※足腰の痛みが心配な方のみ)
スケッチは長い間同じ姿勢をとります。立ってもしゃがんでも足が痛くなるので、筋力に自信のない方・腰痛が怖い方はコンパクトチェアがあると安心です。
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