イラストの下書きは基本的に手描き
ざっくりですが、インクペンによるイラストのメイキングをご紹介します。キャプチャはiPadの画面ですが、WinタブでもPCでも作画の流れは変わりません。使っているお絵描きソフト(アプリ)Artrageです。
私は絵をタブレットやPCで描く場合でも、基本的に下書きは手描きです。どうも手描きの方が右脳を刺激するらしく、絵のアイデアがぽんぽん浮かびます。
こんな感じで下書きを描いています。ちゃんとクロッキー帳に描くこともあれば、ノートの落書きをそのまま利用することも。あとで清書するので、なんだっていいのです。

ポーズがうまく描けない時は、タブレットで下書き
けれども苦手なポーズの場合は、かえって手書きだとうまく描けないことも。当たり前ですね、体の形がわからないのですし。いっそのこと画像検索してポーズの形を確かめれば早いのですが、なんだかそれも悔しい気がして(笑)。
そんなときこそ、タブレットの出番!
線で描くのが難しいときは、「こんな形だっけなぁ?」と、色を置いて”面で描いて”みます。
「いや違う、もっと湾曲してるって」「いやいや、足太すぎだから」と自分にツッコミを入れつつ、面を増やし、あるいは削ります。そして形になったところで、外形線が残るように中身を削ります。これが案外うまくいくんです。
手描きで下書きを描いたときは、タブレットのカメラアプリで撮って取り込みます。
もしバランスのおかしいところがあれば、そこだけ描き直したり、削ったりして修正します。下書きの完成形は、なぞって清書できるレベルが目標。ですので、ノートの落書きはタブレットの方でかなり手を入れていたりします。
下の図は一からタブレットで描いた下書きです。まず面で描いてから、ガッツリ削りました。

下書きをなぞり、線画を作成
ペン画を描くとき、一番時間がかかるのが下書き。逆にいえば、下書きさえ終わってしまえば、あとは線をなぞって清書し、色を塗るだけなので楽チンです。
先ほどの下書きをなぞって清書しました。線画です。
Artrageはラスター系のお絵かきソフトですが、手振れ補正機能のおかげでベクターのようにきれいな線が描けます。目は塗り潰しで描いていくため、あえて描いていません。

レイヤー分けしつつ、イラストに色を塗る
あとは楽しい色塗りタイム。色見本として、よく使う色を先にArtrageへ登録しておきました。ここから色を選んで塗っていきます。

色塗りを始める前に、レイヤーを数枚作っておきます。
アニメのキャラも、肌や髪など、何枚ものセル画の重なりから構成されていますよね。iPadなどデジタルで描くときも、同じようにレイヤーを積み重ねます。
「バケツ」ツールを使って、同じ色の範囲を塗り潰します。細かい部分は「インクペン」ツールでサイズ調整しつつ塗ります。

それから後々色を変えるかもしれないと思った部分も、念のためレイヤーを別にします。

目を入れる

このような作り方をしているので、私の描く絵は「テイストが一定じゃない」、と絵の師匠である妹によく言われます(笑)。
影(陰)とハイライトを入れて、ゴミ取りで仕上げ
色塗りを終えたら、最後の仕上げです。今回描いている絵はサイトのアバター兼名刺用なので、あまり細かい色を入れたところで見えません。
そこで陰(首や袖口など)と影(足元)を入れるのはやめて、髪のハイライトだけにしました。

タブレットでお絵描きをしていると、どうしても手の甲ですってしまったり、指で画面移動するのに失敗したりして、変なところに線や点が描かれていたりします。特に小さな点は背景が透明だとなかなか見えません。
そこで新規レイヤーを1枚作成して、「バケツ」ツールを使って全面塗り潰し(もちろん、線画や色塗りに使わなかった色をチョイス)します。
こうすると余計なゴミがよく見えるので、「消しゴム」ツールで丁寧に消します。


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