クリエイターにとってのイラストACの現状
イラストACの素材は飽和状態、新規参入は難しい
以前、イラストACでお小遣い稼ぎの記事を投稿しました。
今日はその続編ということで、やってみてわかったDLされるコツ・見つけてもらえるコツをご紹介していきたいと思います。
ですが、はじめに残念なお知らせがあります。イラストACの素材はかなり飽和状態にあります。以前Twitterにこんな投稿をしました。
イラストACで1日2件でも素材がDLされると、上位1,000人に入ってしまう。クリエイターは約16,000人いるらしいけれど、残りの15,000人は?? 個人的な感覚だけど、DL数の大半は古参の人たちの作品で、新規参入する人は例えプロでも厳しいような気がする。#イラストAC pic.twitter.com/2JUSV7q4UA
— タブレットでちいさなお絵描き (@tiisanaoekaki) 2017年1月25日
前回あんな記事を出しておいて心苦しいのですが、しばらく続けてみて初めてわかるということもありまして。お小遣い稼ぎも難しいなぁというのが現状であります。
それでもイラストACへ素材を投稿する理由
そんな厳しい状況ではありますが。私のイラストはたまにぽちぽち売れております。つい先日も「下手なのに、よく売れますね」というコメントをいただいたくらいです(笑)。
お金にならないのに、なぜイラストACへ投稿を続けるのか?(最近はさぼり気味ですけど(-_-;))
「がっつり稼ごうなんて、はなから考えていない。でも自分のイラストを誰かに使ってもらえて、その報酬で絵の研究費をまかなえたらいいな」
クリエイターの端くれとして、それくらいの夢は見たっていいですよね……? これがイラストACへの投稿を続けている、私なりの理由です。
そりゃイラスト1枚の報酬は3.5円ですよ? でもこんな風に自分のイラストを使ってくれる人がいたら、うれしいですよね。もうそれでいいかなぁと。
※注意:前回も書きましたが、自分で版権を持ちたい絵をイラストACへ投稿されませんように。特にキャラクターものはキャラクター自体の権利まで渡してしまうことになります(>_<) 永遠にさよならしてもいいイラストだけにしましょう。
イラストACで売れるネタを見つけるコツ
イラストACにない素材を見つけたらメモしておく
前置きが長くなりました(^^ゞ まずは売れる素材を作るコツからいきましょう。
下手な私の絵でも細々と売れてる理由。それには2つ、心当たりがあります。1つはスマホの事故原因など、「ありそうでなかった」隠れた需要のあるイラストをあげていること。
私は他にもサイトを運営しており、挿絵用のイラストをよくイラストACからお借りしてました(最近は自分で描くことが多いですが)。
でも中にはいくら探してもない、あるいはしっくりくるものがないというイラストがあるんです。それをメモしておいて、自分で素材を投稿するときのネタ帳としました。スマホの事故シリーズもこのネタ帳が元になってます。
イラストACでイラストが存在するか確かめる
自分でサイトやブログを運営してないよという方は、他人の記事を読んだときにこんなことを試してみてください。
その記事に合う挿絵のイラストを考えてみるんです。ある見出しや段落に合うイラストを思い浮かべて、それにぴったりのものがあるかどうかイラストACで探します。
ひとつ練習してみますか。たとえば「スマホの調子が悪いときに試す方法はこれだ」という見出しだとしましょう。これに合う挿絵として、「擬人化されたスマホがお腹を押さえて腹痛を訴えている」を考えたとします。
イラストACのキーワード検索で、「スマホ 腹痛」「スマホ 体調不良」など探してみるわけです。しっくりくるイラストは見つかりましたか? また出てきたイラストの数は、絵柄の好みから選べるほど豊富でしたか?
もしなければ、需要はさておき、そのイラストには競合者がいないということになります。こうして発見したイラストのネタを日頃からストックしておきます。
イラストACで検索してもらえるためのタグ付けのコツ
2つ目のイラストが売れている理由(推測)は、タグ付けです。イラストACの投稿ページにも、たくさん入れようぜ!と書いてあります。ですので入れすぎとか気にせず、ガンガン入れましょう。
私もたっぷり入れてます。これでページビュー数は、いつもだいたい2,000位/約1,8000人(投稿時点)くらいです。後参者で投稿数も少ないにしてはまずまずの上位キープではないかと。
一例として、こんな感じでタグ付けしてます。
実際DLしてもらえるか以前に、見てもらえないことにはお話になりません。現時点でタグが少ないという方は、以下を参考にぜひ追加してみてください(^.^) タグの数は20~30くらいあった方がいいと思います。
タグの考え方①見た目
公式サイトの基本見解も交えつつ、タグ付けのポイントを説明していきます。まずは、見た目です。つまり色や形ですね。服装や髪型など、一歩踏み込んだ見た目まで入れるのがポイントです。
たとえば人型キャラクターであれば、「2頭身」「短髪」「ショートヘア」「茶髪」「短足」「半袖」「スカート」など。
タグの考え方②属性
イラストACの投稿ページでも「大きな分類、小さな分類」というポイントで紹介されています。
たとえば小学生の男の子のイラストであれば、「人間」「人」「小学生」「子ども」「子供」(※通用表記が2種類あるものは2つあってもいい)「児童」「少年」「男の子」「男子」など。
タグの考え方③イメージ
タグの考え方①と②に近いものもありますが、そのイラストを見て感じる印象といったらいいですかね。
イラストからかけ離れたものだといけないので、キャラクターの表情や服装をヒントにするのがおすすめ(笑顔のキャラなのに「短気」はNG。「楽天家」はOK)。
もし活発そうな小学生男子のイラストだとしたら、「ガキ大将」「いたずらっこ」「冒険」「兄貴」「お兄ちゃん」「長男」「夏休み」(※夏服の場合)「強気」「勇気」「無茶」「危険な遊び」など。
タグの考え方④ウェブ類語辞典を活用する
タグの中には「男の子」「少年」のように、類語関係にあるものも少なくありません。でもこれを全部自分で考えるのは大変ですよね? そこで、ウェブの類語辞典を活用しましょう。
参考までに類語辞典サイトをいつくか挙げてみました。サイトごとに出てくる結果が異なるので、いくつか併用してもいいと思います。
タグの考え方⑤同類イラストのタグを参考にする
自分であらかたタグを考えたら、同類のイラストにどのようなタグがついているか見てみましょう。人型キャラなのに「人」を付け忘れていたとか、思わぬビックキーワード漏れに気付けることがあります。
あ、これはあくまで最終チェックのようなものですよ。はじめから丸パクリはNGです。
さらにDL数を増やすためのポイント
色違いを作ってみる
色違いをたくさん投稿するのはNGと公式宣言が出てますが、3・4種類くらいであれば大丈夫です。
複数カラーを展開するとまんべんに売れるということはあまりなくて、どれかしら突出して売れることが多いです。でもさっぱり売れないカラーでも2・3ヶ月すると急に売れ出すことがあるんです。イラストを描いていてメインカラーに迷ったら、とりあえず作って投稿してしまうのがおすすめ。
こんな感じで、服、髪、小物のメインカラー(スマホなど)などの色を変えて作ってみてください。
利用者が欲しがる形式で提供する
利用者に人気なのは、Illustratorで開ける形式(AIまたはEPS)、それから背景が透明でなにも描き込まれていないPNG形式ですね。背景有りかつJPEのみ提供の素材はなかなかDLされません(鑑賞価値はあるため、NICE!はよくもらえます(^.^))
Illustrator形式はソフトがないと無理ですが、透過PNGであればフリーソフトでも作れます。背景つきで投稿している素材があれば、背景なしバージョンを投稿してみるのもいいと思います。
もしIllustratorを持っていれば、素材集セットを作るとよく売れるようです。DLランキングの上位の多くはこの素材集が占めています。しかし作成にはデザインセンスが必要です。デザイナー経験のある人でなければ難しいかもしれません。
結果を焦らない
イラストACは公開直後の3日間くらいでよく売れて、その後さっぱりというパターンが個人的には多かったです。要は新着として紹介されているうちに売れている、ということですね。
けれども、それで終わりというわけではありません。イラストACでは検索エンジンに反映されるまでに時間がかかるのか、さっぱり売れなかったイラストが忘れた頃になって売れてくるということがよくあるんです。
「せっかくイラストを投稿したけれど、1週間たっても1月経ってもぜんぜんDLされないから消しちゃおうか」
――いやいや、それでは早すぎます。2・3ヶ月はそのまま置いてみましょう。私の投稿作の中で一番売れた水没スマホのイラストも、はじめの1ヶ月はさっぱりDLされなかったんです。まったくのゼロ。
結果を焦らず、じっと待つこと。これも大事なポイントです(^.^)
これからイラストACを始めてみたい方へ
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前回の記事
イラストACにイラストを投稿するってどういうこと?という初心者さんは、こちらの記事もどうぞ(^.^)
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