額縁モックアップとはなにか
絵を部屋に飾った時のイメージをわかりやすく伝えてくれる
「モックアップ」あまり聞いたことがない言葉ですよね。
もしあなたが、自宅の居間に飾る絵を買おうと思い立ったとしましょう。さて、どんな基準で選びますか?
きっと、自分好みの絵を見つけることが最優先だと思います。けれどもそれと同時に、「居間の雰囲気に合うかどうか」も十分考慮して選ぶのでは ないでしょうか。
いくらお気に入りの絵でも、「落ち着いた雰囲気の居間には少し派手すぎるようだ」といったことでは意味がないからです。
絵の販売サイトを見ると。作品単品の画像に加えて、モックアップが出ているところも最近増えてきたように感じます。
ちょうど、服のカタログでモデルが着用している写真を載せているような感じです。

購入希望者の立場から見ると、モックアップがあった方が絵の飾りつけイメージがわきやすいですよね。
販売側が購入者側の視点を意識するのにも役立つ
絵の売り手側からすると、「飾ったときのイメージなんて二の次。作品の良さで選んでほしい」と思うかもしれません。
今回自分でモックアップを作ってみるまで、私にも購入者側の視点が抜け落ちていたことに気付きませんでした。絵の売り手側は「自分の作品がかわいい」という思いが先に立ってしまいがちです。
普段Twitterで私の作品を見ている方でも、「自分の部屋に飾ったらどんなイメージか」というのはまったく想像できなかったと思います。
デジタルアート作品の販売を考えるのであれば、たとえ趣味のアーティストであってもモックアップ作成は必須のスキルと言えるかもしれません。
必要な写真を用意する
私も初心者として、はじめてモックアップを作ってみました。これからその手順をご紹介したいと思います
画像編集ソフト(アプリは)は手持ちのAfinity photoを使いましたが、同類の機能があれば他のソフト(アプリ)でも再現できます。ぜひトライしてみてくださいね。
背景写真
まずは背景の写真を用意しましょう。自宅の居間などきれいに撮れたものがあれば、それを使っても構いません、
使えそうな写真がなければ、Pixabayのような著者権フリーの無料サイトで探してみる、フォトストック販売サイトでハイクオリティなものを購入するといった方法があります。

ひとまず練習用でやってみたい!という方は、私が用意した写真をダウンロードされてもかまいません。Pixabayの写真を加工したものになります(※練習以外の用途・再配布は禁止)。
また部屋のイメージではなく、水玉など壁紙のイメージを背景写真として利用するという手もあります。
絵の写真を用意する
デジタルアートの場合、pngやjpegファイルとしてエクスポートしたものを利用するか、撮影またはスキャンしたものを利用するか、いずれかの方法で画像化します。
作品の撮影には、高画質カメラ(ミラーレスや一眼レフなど)を用意したいところ。映りがまったく違います。

私自身は、最近印刷後の作品をスキャンすることが多いかな。カメラと違って傾きや歪みがないので、その後の編集が楽に済むからです。
今回は練習作なので、サクッとお絵かきソフトからエクスポートした画像を使うことにしました。
額縁の写真を用意する

手持ちの額縁があれば、それを撮影するのもありです。特に額縁付きで販売する場合、本物の額縁が映っていた方が購入側もイメージがしやすくなります。
また、先程ご紹介したような写真サイトから探してもかまいません。あるいは画像編集ソフトの図形ツールを使って、一から自作も可能です。
私は今後の活用を考えて、額縁は自作してみることにしました(詳しい手順は後ほどご紹介しますね)。
それでは必要な3枚の写真が揃ったところで、モックアップの作成スタートです♪
背景写真を配置する
ここからは画像編集ソフトで作業していきます。写真はAfinity Photoによるものです。
まず、背景の写真を開きます。練習用にチョイスしたのは、オフィスの窓際にあるミーティングスペースといった感じの写真です。

絵が飾られるのはなにも個人宅とはかぎりません。オフィスへ飾る絵という売り方もありかと。
続いて、額縁を作成します。額縁の写真を用意している方はそれを使っていただいてかまいません。
額縁の作り方(※一から作りたい人のみ)
フレームを作る
家にある額縁の構造を確認したところ、おおむねこのような6パーツで構成されていました。
- フレームパーツx4
- マット
- ダンボールの板
最後の板は絵を載せると見えなくなってしまうので、今回はカット。フレームパーツとマット、計5つのパーツで額縁を作ってみます。
画像編集ソフトの図形ツールを使って、フレームパーツを作ります。台形ツールがあると簡単でいいですね。

マットを作る
続いて、フレームと作品の間に入るマットを作ります。なくてもいいのですが、これが入ると手軽に作品の雰囲気をアレンジできるので、額装の際にはよく入れています。
モックアップとして販売サイトに乗せるときも、やっぱりこの絵に合った額縁とマットの組み合わせ色で見せたいですしね(おぉっと、また自分の作品はかわいい病が……)。

Afinity Photoの場合、「消去」というレイヤーモードで簡単に穴があきます。小さめの長方形を選択した状態で、レイヤーモードを「消去」に変更します。

他の画像編集ソフトでもマスクや穴あけツールなど、なんらかの方法で開けられるかと。
ここまでの途中経過です。それらしい雰囲気は出てきたのではないでしょうか。

影をつける
額縁の内側に影をつけます。今回は右と上に影が出るようにしてみましょう。
額縁内側の右に影となる長方形を配置します。このとき、塗りつぶしとして黒と白から成るグラデーションを設定しておきます。

この長方形を選択した状態で、不透明度を下げて半透明にします。

同様に上側にも影を配置します。コピーして回転すると簡単です。
額縁の外側にも影を配置すると、より本物らしくなります 。こちらはより淡い表現にするため、ガウスぼかしを併用しています。

影の手順はこちらの記事を参考にさせてもらいました。ありがとうございます。

額縁に絵を入れる
お疲れさまでした。最後に絵を配置して完成です。いかがでしょうか? 単に作品だけを見ているときに比べて、飾った時のイメージがつきやすくなったのではないでしょうか。


今回は一から額縁を作ったので、サイズを変更して違う絵の配置にも使えます。

すみません、ひとつ肝心なことを忘れていました。額縁の実寸を考えていなかったですね……。
あくまでイメージなのできっちり合わせる必要はありませんが、「椅子に対して大きいか小さいか」くらいは合わせておいたほうが良いと思います。購入を検討される方のサイズに対するイメージが狂ってしまいますので。
小型の作品でそれだと小さすぎて見栄えがしない、という場合。「写真では少し大きめに表示されています」と販売ページに追記されておくと丁寧かと思います。
額縁・マットの色に迷ったら
選ぶ色使いによって、同じ作品でも印象は大きく変わります。
額・マットの色に迷ったら、額縁シミュレーターを使うとぴったりの色を見つけやすいです。
作品用に額縁を買う際は、このシミュレーターでイメージを固めてから注文すると失敗がありません。自動モックアップといったところですね。
販売作品のクオリティを上げたい方は、ぜひ以下の記事も参考にされてみてください。
デジタルアート用に高級紙を選ぶ、バーニッシュでつやを出すなど。一手間かけることで絵の価値をさらにアップできます。


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